藤本義一さんが亡くなりました。大阪にはなじみのある方でした。心からご冥福をお祈りします。死因が中皮腫と聞いて驚きました。どうしてあの藤本義一さんが中皮腫になったのかと不思議に思います。
肺、心臓、胃腸、肝臓などは膜に包まれています。その膜の表面に中皮という組織があります。この中皮の腫瘍を中皮腫といいます。胸膜および腹膜中皮腫は、そのほとんどがアスベスト(石綿)の吸引により発生すると考えられています。吸引から発症まで潜伏期間は30年から40年、最短で20年です。
新聞報道によると藤本さんは亡くなる一年半前に健康診断で胸水を指摘され、精密検査をうけ中皮腫と診断されました。藤本さんはどこでアスベストを吸引されたのでしょうか。奥さんの統紀子さんは「昔、撮影所とかでアスベストを吸い込んでいたのかもしれない」と話されています。
アスベストは耐熱性耐久性電気絶縁性が強く多くの産業で使用されてきました。石綿の吹き付け・石綿を含む建物の解体・石綿を含む製品の製造、加工、アスベストを使用した製管・建設作業、歯科技工などが代表的作業です。労働者だけでなくアスベストのついた作業服を扱った家族や、アスベスト関連の工場付近の住民もアスベストを吸引している可能性があるとされています。大阪の泉南・泉州地域にアスベスト工場が多くありました。その地域ではアスベストに暴露された方が多くいます。藤本さんは堺市出身です。
日本のアスベスト輸入量のピークは70年代半ばです。75年に吹き付けアスベストの使用が禁止されています。04年までには、石綿を1%以上含む製品の出荷が原則禁止されました。潜伏期間が30年から40年であることを考えると日本の中皮腫の罹患および死亡は増加すると考えられます。またこれまでに建設材料でアスベストが使用されたものが多くあります。それの解体時にアスベストが飛散する危険があります。十分な対策が必要です。
1995年1月の阪神淡路大震災で多くの家屋が倒壊しました。その瓦礫処理作業でアスベストの飛散が多量にあり健康被害の発生が予想されています。2か月間だけで解体作業に従事した方が中皮腫を発症され11年に死亡され労災に認定されています。藤本義一さんも震災被災者です。
藤本さんの発病の原因はわかりませんが、検診で偶然見つかりました。本人も気づかない間にアスベストに暴露されたのでしょう。アスベストを過去にあつかった方はもちろんそれ以外の方も定期的に健診を受けられることをお勧めします。
大阪市所有(もちろん、大義の管理者は「ハシモト」ですが)の舞洲のゴミ償却施設で「震災ガレキ」という名目でガレキを焼却するという。ガレキというが名称だが、アスベスト・PCBなど相当マズイものが不分別の状態で持ち込まれ約2年間”焼却される続ける”。もちろん、近隣市町村の堺市も直撃(ばい煙の30%程度が堺市にも流入する。)を受ける。舞洲の焼却施設にそのようなモノを適切に焼却する能力があるはずもない。こんな一大事だが、マスコミ業界はピクリとも動かない。なぜか、莫大な額の震災関連の公費が広告費として流入してるから。恐らく、日本国は現世に生きる日本人を見捨てたのだろう。この国は、もう崩壊してる。
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