5月6日原発稼働ゼロが実現した。2011年東日本大震災・福島原発事故、2012年原発ゼロが日本の歴史に刻まれ、後世に伝えられていく。報道されているように当面の焦点である大飯原発の再稼働は住民合意の見込みがなく今年の夏までに実現することは困難になっている。原発稼働ゼロで今年の夏を迎えることは確実である。この夏の電力「不足」にいかに対処するかが緊急重要な問題となっている。
電力「不足」についてもいろんな見解がある。関電は10数%の不足を予想している。その一方で電力は足りているとの意見もある。結果は3か月もすればはっきりする。しかしいま大切なことは、どちらの予測が正しいか議論することではなく今年の夏を停電なしに、人々の生活の大きな「被害」なしに乗り越えることである。
原発がすべて停止したのである。2011年以前の電気の使い方が続けられると誰も考えていない。電気を大切に使う努力を続けなければならない。しかし安易に「計画停電」を口にする動きがある。それには反対だ。停電は人々の生活を脅かす。「計画停電」の根拠とそれによるメリットとデメリットの開示なしに停電を安易に口にしてはいけない。
私のまわりには電気に頼って命をつないでいる人たちがいる。呼吸機能が悪く酸素濃縮器を使っている方や、人工呼吸器を使っている方だ。予備のバッテリーはあるが、停電はそのような方の生命をリスクにさらすことになる。またエアコンが使えなければ高温環境に弱い高齢者が熱中症になる可能性がある。これらの人たちを守りながら今年の夏を乗り越えたい。
原発再稼働・存続を考える人たちの頭には「この夏国民に被害があった方が自分たちの意見がとおりやすくなる」との考えがかすめるかもしれないが、それは払拭してほしい。我々が喧々諤々議論してきたのも、「日本に住む人々の幸せのために原発をどうしたらいいのか」が前提になっているはずである。だから当面原発存廃の議論は横におきたい。この夏を国民生活に大きな「被害」なしに乗り越えるために知恵と力をだしたい。
力を合わせるには、1、目的の明確化 2、情報開示 3、開かれた議論 4、説明責任の伴った決定 5、毅然たる指揮が必要である。民主党政権は昨年の震災・原発事故の時に危機管理ができなかったと批判されている。生活に大きな「被害」を出さずにこの夏を乗り越えるために、政権が先頭に立てれば、名誉を挽回することができるかもしれない。頑張ってほしい。
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