Translate

2011年10月28日金曜日

「新潮45」 11年11月号「最も危険な政治家」橋下徹研究を読んで   特異なパーソナリティは自ら明らかである わざわざ親のプライバシーを暴く必要はない


「新潮45」11月号が売れている。書店に行ってもなかなか手に入らない。アマゾンでも売り切れで、中古にプレミア価格がついてと定価の倍の値段(送料含む)で売られている。とりわけ知事選・市長選挙が行われる大阪地域では飛ぶようにうれているそうだ。橋下氏への関心が高い。私は何軒かの書店を捜し歩いて、ようやく阪急梅田の紀伊国屋で一冊手に入れることができた。新潮社は増刷中である。
 特集「最も危険な政治家」橋下徹研究には次の4本のレポートが掲載されている。
1、孤独なポピュリストの原点 上原善広(ノンフィクション作家)
死亡した実父は暴力団組員だった。これまで一度も書かれなかった「橋下徹の真実」
安中の橋下家 父親の稼業 飛鳥の府営住宅で 過去との決別 政治家と弁護士の「資質」 大博打
2、大阪府知事は「病気」である 野田正彰(精神科医、ノンフィクション作家)
挑発的発言、扇情的な振る舞い、不安定な感情 それから導かれるのはある精神疾患である 
「いじめ」育ちの空気読み すり替えと弱者攻撃 掃除をしない高校生 知事の「病名」
3、机上の空論だらけのインチキ政策 薬師院仁志(帝塚山大学教授)
大阪が都になれば、景気がよくなり、経済も成長するのか。そんな保証はどこにもない。
大阪都構想の本当の狙い 借金を増やした橋下府政 空論につぐ空論
4、盟友・紳助が抱える時限爆弾 一橋文哉(ジャーナリスト)
知事も暴力団も絡めて、紳助が沖縄で始めようとしていたビッグビジネスとは何か
  不動産投資のアドバイザー 紳助は「芸能舎弟」である 集結したカネの亡者たち カタギに迷惑をかければ除籍

政治家は公人であるのでプラバシー権が制限されるのは当然である。公共の福祉が優先される。大きな権力を握ることになる政治家の人となりが明らかにされ、有権者がそれを知ることは意義があり優先される。特に政治家本人の幼少時より現在に至る行動・発言・文書の研究はその人のパーソナリティを知る助けになる。野田正彰の分析によれば橋下氏は「自己顕示欲型精神病質者」「演技性人格障害」である。こんな人物が政治家・首長にふさわしいかどうかよく考えなければならない。

しかし、本人の力ではどうすることもできない親の「出生地」「職業」「死因」を明らかにすることが公共の利益になるとは思わない。家族のプライバシーについては慎重に守る必要がある。家族のプライバシーの開示なしには、公人本人のパーソナリティが解明できない場合に限って家族のプライバシー権は制限されるのだろう。橋下氏の場合は本人の言動・著作から本人のパーソナリティは自ら明らかである。わざわざ親のプライバシーを暴く必要はない。




  
 

0 件のコメント:

コメントを投稿