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2012年12月6日木曜日

国民の安全を守るというならインフラの安全整備に全力をあげるべき


▼笹子トンネル事故には驚いた。建設後35年経過していた。開通時以来、固定するボルトや金具を補修した記録がないという。ほかは大丈夫か▼日本は東京オリンピック前後に建設ラッシュになった。その頃つくられたものは50年経過している。相当に劣化している▼07年にアメリカで建築後40年の橋が落下する事故が起きた。アメリカではインフラの劣化が大問題になっている。20世紀後半に経済繁栄を謳歌した両国が同じ問題を抱えている▼便利さも経済成長も大切だ。しかし安全を無視しては意味がない。これまで経済のために土木事業には熱心だったが安全確保を後回してきた。原発と同じ失敗だ▼歩道の整備、踏切の解消、ホームの転落防止用柵の設置も遅れている。大きな災害を経験したのに災害対策が進まない。コストが高騰するからと原発を存続させたいと言う。安全第一に頭を切り替えなければならない▼全国の劣化したインフラを整備するには費用がかかる。災害対策にも大変な費用がかかる。そんな時にリニア新幹線、新規新幹線、新規高速道路など必要か。またぞろ無駄な公共事業の再現ではだめだ。ましてや軍事費に金をかける時ではない。国民の安全を守るというならインフラの安全整備に全力をあげるべきだ。