正味三日のインド滞在であったが、経済のグローバリゼーションの実態を見ることができた。
ショッピングモールは賑わっていた。ルイヴィトンがあり、スタバがあり、マクドもあった。ジーンズをはき携帯を持つ若者の姿は先進国で見るのとほとんど変わらない。これが幸せの一つの形に違いない。しかし私は、生ものは一切口にしないようにアドバイスされながら、モールのフードコートで食事をした。町の市場に行くと、生きた食用の鳥が売られその横では、35℃をこえる外気中に血のしたたる生肉がつるされて売られいた。空にはカラスが群れ飛んでいた。19世紀の市場を見た気がした。
道路には車があふれていた。軽自動車がほとんどだが、ポンコツ車ではなくきれいな車が道一杯に走っていた。スズキ・タタ・ヒュンデがほとんどだ。車が買えるようになったのだ。インドは交通ルールがない世界だった。自由奔放な車線変更、となり車線の車に自分がいることを認識させるために常時なり響くクラクション。歩行者の横断は信号のないところでも行われ、センターラインを歩く歩行者もいた。車洪水の中、荷車をひく水牛も通る。はては野良牛まで通っていた。また米エール大などが世界132カ国を調査して大気汚染はインドが世界最悪と報告している。滞在中空がいつも曇っており期待していた星を一度も見ることができなかった。
五つ星ホテルに泊まった。ホテルの設備・サービスは先進国のそれと全く遜色がなかった。しかし頻回に停電した。停電になれてしまった。最後はエレベーターに閉じ込められたが少しもあわてなかった。
グローバリゼーションで各企業が利益目的に旺盛に活動することが、市場を活発にさせ国民の生活を向上させる一面は確かにある。しかしそれはその国にとっての真に利益ある経済発展を保障しない。その国の国民全体を見渡した幸せの実現のために、政治がひずみを是正するコントロールをする必要がある。そうしないと結果的には国民に不幸をもたらすことになる。
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