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2012年6月10日日曜日

エネルギー戦略会議はこの夏の原発再稼働を容認するのか否かを明言し説明することが必要だ


大阪府市エネルギー戦略会議の原発再稼働に関する緊急声明のテキストがやっと入手できた。http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/cmsfiles/contents/0000171/171796/kinkyuseimei.pdf
冒頭で「再稼働を強行することは、安全をないがしろにし、福島の事故の教訓を全く無視するものであり、二度と同じ過ちを繰り返してはならないという多くの国民の願いに真っ向から反するものと考える。当会議としては、到底容認することができません」と明言している。この言葉に嘘がないなら心から歓迎する。

しかし問題は「到底容認することができない」のが、この夏からの再稼働なのか、秋以降の稼働なのかだ。

この夏からの再稼働に反対ならそれを明言することが必要だ。再稼働なしこの夏をのりきれることを主張してほしい。そして再稼働容認を明言した橋下徹市長が主催する大阪府市エネルギー戦略会議の委員を退任するべきだ。橋下市長は個人的に再稼働を容認したが戦略会議の総意は違うとするのは、論理的に道義的にも間違っている。会議の意思を主催者の橋下氏が無視したことについての見解表明が必要だ。

もし会議の総意がこの夏の再稼働容認、10月からの稼働停止なら、その結論に至った論理の開示が必要だ。
夏季の電力需要と供給についてのどう見ているのか。原発稼働なしにはこの夏を乗り越えられないと言う見解なのか。これまでの見解をなぜ変更したのか。
「福島原発事故の反省に立った十分な安全性は確認されていない」原発を夏季限定といえ稼働させることがなぜ正当化されるのか。ほかに方法がないというのか。
夏季に限定稼働して、10月から停止できると誰が考えたのか。実践的に可能だと思うのか。稼働しても止めれば止められると言うのは机上の空論ではないのか。原発存続か、脱原発かで国論を二分している時に、一時的と言え再稼働容認との見解を示すことが原発温存の助け舟になっているのではないか。

どんな意見であれそれを表明するのはその人の自由であり権利だ。しかし野田首相のように国民・子供を守るために原発を再稼働するとの言明は虚言だ。「安価な電力」を確保するために原発を再稼働するが、子どもを守るために最大限努力すると言うべきだ。もちろん私はその意見に反対である。

エネルギー戦略会議はこの夏の原発再稼働を容認するのか否かを明言し説明することが必要だ。そうしなければ日本は空文句が蔓延する嘘社会になる。言葉と論理を大切にしたい。

「到底容認することができません」との言葉は重いものだ。その言葉に恥じない行動をとっていただきたい。

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