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2012年8月19日日曜日

領土問題は確かに存在し、そして我々は東アジアに住み続け、歴史は過去から未来につながり続ける 自分の頭で考え,相手の意見を聞こう


竹島、尖閣列島、北方領土をめぐる緊張が続いている。意見の違いがある領土問題の「実効支配」の現状を実力で変更しようとするやり方は緊張を激化させる。尖閣列島に強行上陸した香港の民間団体は秋にも再度強行上陸を計画していると伝えられている。非常に憂慮すべき事態である。私は東アジアに公正な平和で豊かの共同体をつくりたいと考えています。そのためにも、東アジアにある領土問題を公正かつ平和に解決することが避けることのできない課題である。21世紀にふさわしい解決を実現したい。

以下四つの論点について述べる
1、領土問題は特別のことではなく、よくある国際紛争であるとの認識が大切
2、東アジアにある国々は、過去・現在・未来をつうじて東アジアにあり続ける
3、多数がこういうから自分も同じ意見ではなく、個々人が自分の意見を持つ
4、自国民だけではなく相手の国民の大方の納得のできる解決が必要

1、領土問題は特別のことではなく、よくある国際紛争であるとの認識が大切
地図上に線を引いてここからは自国の領土であるとしている以上、その線引きに異論がでることは容易に想像がつく。国内でも土地の境界線をめぐる民事の争いはよくあることである。古代・中世から人が居住していた土地なら事実は明白だが、近世に至るまで無人島であり所有権が明確でなかった土地をどちらが先に占有を宣言したかの事実について意見の違いがある。だからこそ意見の違いを議論し解決策を見つける必要がある。現在、竹島ついては韓国政府が、尖閣列島については日本政府が領土問題存在しないとの態度をとっている。自国の領土であるとの結論は明白であるとの見解だ。しかし憂慮すべき領土問題がおこっている事実を認め、話し合いを始めることから解決の道がはじまる。領土をめぐって隣国に異論があり、強行上陸をくりかえす動きがある。それを実力で排除する方法を繰り返せば早晩武力紛争になることは目に見えている。流血の事態は避けなければならない。各国政府の責任ある対応が望まれる。

2、東アジアにある国々は、過去・現在・未来をつうじて東アジアにあり続ける
日本は東アジアの東端にある。韓国・中国・ロシアはその隣国である。望むと望まないにかかわらずそうである。決して日本をアメリカ西海岸沖に移動させることはできない。そうであれば、隣国と平和・友好の関係を続けなればなならない。過去の歴史を見ても、多くの人と物の交流がありそれを通じてそれぞれの国の文化がつくられたのは明らかだ。過去には悲惨な侵略と戦争の歴史があった。そのことを認識したうえで、21世紀の東アジアの共同の道を探らなければならない。今、A国が軍事力でB島を防衛もしくは奪取したとしてもC国の国民は納得しない。A国とC国の善隣友好の関係は未来にわたり傷つけられることになる。ありえない話だが、A国がB島を確保するだけでなくC国全体を併合あるいは属国にしてしてもC国の国民の怒りはさらに大きくなり、ついにはA国が破滅する。それが20世紀に帝国主義戦争を経験した人類の到達である。関係諸国の政府はそのことを肝に銘じなければならない。

3、多数がこういうから自分も同じ意見ではなく、個々人が自分の意見を持つ
領土問題は避けて通れない問題である。歴史的事実はどうであるかを自分の頭で考えることが必要だ。論争がある問題なのに一つの国に一つの見解しかないのは極めて奇妙である。領土問題になると国家主義の呪縛にとらえられてしまってはいけない。何が歴史的事実か、歴史的事実の確認のための作業が必要だ。事実を調べ自分の見解を持ち、そしてなぜそう考えるのか=説明責任を果たさなければならない。
そして自国では少数意見であれ意見を表明する自由が必要だ。日本だけではなく韓国・中国・ロシアでもその自由が実現されなければならない。

4、自国民だけではなく相手の国民の大方の納得のできる解決が必要
領土問題が難しいのは、各国政府の思惑とは別にそれぞれの国民の気分感情があることだ。国際司法裁判所の裁定が解決の大きな力になると考えるが、裁定が出たとしても各国民が納得できなければ同じである。真の解決のために日本国民もふくめてそれぞれの国民の気分感情も配慮したうえで解決の道を探る必要がある。そのためには、あらゆるレベルでの対話をしたい。スポーツや芸能・文化に領土問題を持ち込む必要はない。しかし自分たちが応援する外国の芸能人やスポーツ選手がこの問題でどんな意見であるかを知り率直に受けとめたい。
韓国や中国に友人を持つことがもっと大切だ。時には領土問題を避けずに話題にする。自分はどう考えるかを論理的に述べ、相手の見解を知り理解したい。
韓国人は、中国人は、そしてロシア人はこうであるとかのステレオタイプの国民観は21世紀にはふさわしくない。市民的交流を通じて多様な考えを広め、多様な考えを知り、相互理解を深めることが領土問題解決の王道だ。

2012年8月6日月曜日

こども代表平和への誓い 広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式に参加しました


ことしも慰霊式平和祈念式に参加しました。核兵器も原発もなくさなければならないという想いを強めました。恒例の子ども代表による「平和への誓い」が素晴らしかった。こども代表のスピーチが終わると、野田首相のスピーチへの拍手の数倍の拍手が起こりました。














平和への誓い

67年前、一発の原子爆弾によって、広島の街は、爆風がかけめぐり、火の海となりました。
たくさんの人の尊い命が、一瞬のうちに奪われました。
建物の下敷きになった人、大やけどを負った人、家族を探し叫び続けた人。
身も心も深く傷つけられ、今もその被害に苦しむ人がたくさんいます。


あの日のことを、何十年もの間、誰にも、家族にも話さなかった祖父。
ずっとずっと苦しんでいた。
でも、一生懸命話してくれた。
戦争によって奪われた一つ一つの命の重み。
残された人たちの生きようとする強い気持ち。
伝えておきたいという思いが、心に強く響きました。


故郷を離れ、広島の小学校に通うことになったわたしたちの仲間。
はじめは、震災のことや福島から来たことを話せなかった。
家族が一緒に生活できないこと、突然、友だちと離ればなれになり、今も会えないこと。
でも、勇気を出して話してくれました。
「わかってくれて、ありがとう。広島に来てよかった。」
その言葉がうれしかった。


つらい出来事を、同じように体験することはできないけれど、
わたしたちは、想像することによって、共感することができます。
悲しい過去を変えることはできないけれど、
わたしたちは、未来をつくるための夢と希望をもつことができます。


平和はわたしたちでつくるものです。
身近なところに、できることがあります。
違いを認め合い、相手の立場になって考えることも平和です。
思いを伝え合い、力を合わせ支え合うことも平和です。
わたしたちは、平和をつくり続けます。
仲間とともに、行動していくことを誓います。


平成24年 (2012年) 8月 6日
こども代表 広島市立比治山小学校6年 三保竜己
広島市立安北小学校6年  遠藤真優

2012年7月22日日曜日

橋下徹流いじめ克服術 強いものについていきうまく「世渡り」しろ


いじめ問題がみんなの関心になっている。身近にいる子供にどのようにアドバイスすればいいのかみんな悩んでいる。もし子供がいじめられていたら、それとももし子供がいじめる側だったら、大人としてどうすればいいのか。

「毎日、毎日、僕はみんなになにかしら因縁をつけられていました。」と告白する大阪市長橋下徹氏。彼の著書「どうして君は友だちがいないのかは」(河出書房新社)は一読に値する本だ。この本を読むとどうして学校を含めて今の世の中がいじめ社会になっているかがよくわかる。

彼は言う。いじめはつきものだ。学校生活は一時的なものだ。もし自分がいじめられたら、「下手にもがかないこと。これが一番です。」暴力をふるわれて金をせびられるというケースは別。我慢をしては絶対にいけない。いじめなんかで悩まないで、強いグループに入っていじめる側に回ってうまく「世渡り」すればいいのだ。「だいたい、先生が口を出していじめが改善するケースなど、ほとんどありません。」

いじめられていた「僕が選んだのは、強いものについていく方法でした。」=年上の中学生グループに入る。「そのときの僕は、彼らにとってたしかにパシリだったと思います。」=ドラエモンのスネ夫のような生き方だ。「力関係を利用するなんて卑怯なやりかただ、なんて思い込みをまず捨ててみませんか。」まず強いやつを探すこと。「力関係を拒否したり、目をそむけたりしないで、そのヒエラルキーのなかに組み込まれる」それでいいのだ。

「自分の位置や他人との関係やヒエラルキーを守るために、いじめてしまうのはある程度、しかたがない。」しかし、いじめには加わる自分の姿を自覚することが大切。「自分が可愛いから、自分を守りたいという理由のために、いじめたり無視する道を選んでしまったのだということを見つめ、受け止めてもらいたい」彼はいじめに加わることを是認している。

つまり彼はいじめなんかなくならない、いじめられたら自分も別の強いグループに入りいじめる側に回ればいいとアドバイスしている。


いじめなんかなくならない。自分がいじめられないために、いじめる側に回る・知らんふりをする。学校生活なんて所詮一時的なものだ。しかし彼のアドバイスはいじめの解決法ではなく、今のいじめの構造の根幹をつくるものではないか。

彼はいじめられて自殺しそうな、「世渡り」が下手な子供にはこうアドバイスしている。「ただし、どうしても耐えられない、自殺でもした方がましだ、考えるところまで来ているならば、そんな学校はいかない、転校する、という選択もしてみてください。」命はいつも、優先順位一番だ。これはこのとおりだ。しかし自殺以外の選択ができなくなっているので悩んでいるのだ。誰に相談すればいいのか。同級生が自分を守るために強いものの顔を窺っていたらどうなるのだ。彼は先生をあてにするなと言い切る。橋下氏に教育委員会を指導する資格はない。

橋下氏と違ってほとんどの人にとっては学校生活も社会生活も一時的な仮のものではない。だから死ぬほど苦しんでいるのだ。学校でも社会でも強いもの顔を窺いそれに従う「世渡り」ではなく、弱いものに想いをはせ助け合うそんな生き方が必要ではないか。そうしなければお互い傷つけあうばかりだ。いじめの構造を強めるのではなく、克服することが必要だ。

橋下氏は本当に確かなものは、家族だという。「大人にはずっと変わらず損得抜きで並列の関係(もちろん親子としての上下関係はありますよ)でいられる人を自主的につくることができる。それが家族なのです。」家族がいれば寂しくない。それは本心なのだろう。そうであれば彼にも彼の家族にもまだ救いがある。そうあってほしい。そうでなければほんとうに寂しい。

7月22日近畿水俣病検診実施 大半が水俣病と診断 7月末、特措法申請打ち切りは言語道断


7月22日大阪市西淀川区野里診療所で近畿水俣病検診をおこなった。50数名が受診し大半が四肢末梢優位の感覚障害を呈し水俣病と診断された。
近畿には水俣とその周辺地域で生活されメチル水銀で汚染された魚介類を多食され、その後近畿に転居された方がたくさんおれられる。これまでそれらの方を対象に検診をおこなってきた。今回の検診もその一環である。
受け入れキャパシティの問題で、今回の検診を受診できなかった方がまだ多くいる。9月2日に再度近畿水俣病検診を100名規模で行う予定だ。それでも9月の検診枠に入れない方もいる。

国は7月末に「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法」(以下特措法)に基づく救済措置申請を打ち切ろうとしている。特措法は、救済及び解決の原則として、「第三条  この法律による救済及び水俣病問題の解決は、継続補償受給者等に対する補償が確実に行われること、救済を受けるべき人々があたう限りすべて救済されること」と明記している。救済を受けるべき人々の全貌が明らかになっていないこの時点で、救済措置申請を打ち切ることは法の趣旨に反することになる。

以下、本日の検診受診者の事例を紹介する。

①    水俣病の診断を受けることのためらいは依然残っている。
60歳の男性。以前より視野狭窄、手足のしびれに気がついていたが、水俣病の診断をうけると解雇されるのではないかと不安に思い検診を受けてこなかった。今回あと2か月で定年退職になるので、もう大丈夫と考え検診を受診。

②    対象地域外のため水俣病の救済が受けらないできた
55歳女性。歩行失調。全身の感覚障害。視野狭窄があり典型的な水俣病の症状がそろう。頻回に転倒しこの数年で5回骨折されている。骨折も痛覚の低下のためすぐには気付かず、後で腫れに気がついて骨折がわかる。
ただ居住地が対象地域の隣接地で対象地域外と判断され、診断も法的救済も受けていない。

 また特措法の救済対象年齢以下の方も受診されたが水俣病と診断できる所見があった。これは6月の水俣病大健診と同じだ。
「熊本県などで6月に実施された1400人規模の水俣病集団検診で、国の被害者救済策の対象年齢から外れる若年層41人の8割以上に、水俣病に特徴的な感覚障害が確認されたことがわかった。」(7月19日朝日新聞)

事実に真摯に向き合い「救済を受けるべき人々があたう限りすべて救済」されなければならない。7月末、特措法申請打ち切りは言語道断である。

2012年7月12日木曜日

フランス南部ドローム地方にあるトリカスタン原発を見てきました


フランスのアビニオンから北へ車で30分ぐらいのところにトリカスタン原発はあった。一般道のすぐ横に金網越しに原発が無造作に建っていた。原発の正面玄関に回っても、警備員姿は見られない。もちろん監視カメラで警戒しているのだろうが、緊張など少しも感じさせない光景だった。脱原発派の姿も、貼り紙も見当たらなかった。普通の郊外の工場という雰囲気だ。原発のすぐそばに風力発電の風車が林立していた。だれが何のために作ったのかは私にはわからない。

トリカスタン原発には70年代に建設された加圧水型原発が4基ある。昨年7月原発施設内の変電設備で爆発が起こったことを覚えている。また08年7月にウラン水漏洩事故が起き、労働者100人が被曝した。



昨年7月共同通信が「仏で脱原発派が77% 原発大国で異例の結果」報道した。この報道を知って原発依存75%のフランスでも変化が起きていると歓迎した。

「【パリ共同】5日付フランス+週刊紙ジュルナル・デュ・ディマンシュが公表した世論調査によると、同国の回答者の計77%が、原発+を即時もしくは段階的に廃止すべきだと考えていることが明らかになった。」「原発を即時停止すべきだとした回答は15%。25~30年かけて段階的に廃止すべきだとの回答は62%に上った。原発継続派は22%にとどまった。」(2011/06/06   【共同通信】)

5日間フランスに滞在した。今回はフランスの脱原発の運動を知りたかったが、出会わなかった。ビラやポスターを見たかったが、見られなかった。

在仏の日本人の話では「原発の危険性はみんな意識しているが、これだけ原発に依存してしまっているので、すぐになくすのは無理と考えている」とのことだ。6月の大統領選挙で社会党のオランドが当選したが、「原発依存を75%から50%に下げる」が選挙公約だ。脱原発を強く主張したフランス緑の党のジョリは2.31%しか得票できなかった。

原子力支持派の比率が最も高いのは英仏で両国共に32%に達した。スペイン、イタリア、ドイツでの支持率は各々27%、20%、17%だった。(ルモンド 11年6月調査)日本30%(朝日12年4月調査)

原発反対派は英国で21%、フランスで20%だった。伊独では原子力利用への明確な反対派が過半数を占めた。(ルモンド 11年6月調査)日本49%(朝日12年4月調査)

原発に世界一依存しているフランスが脱原発に進むのは容易ではないようだ。しかし日本と同様、フランスの原発の大半は70年代初頭から80年代初頭に建設されており30年前後経過している、フランス政府はこの老朽原発の使用期限を延ばし延命を謀るしかない。しかしそれもたかが知れている。フランスでも新規の原発建設は困難であろう。そうならば依存度がいかに高くても早く期限を決めて脱原発に舵を切ることが必要だ。

世界的脱原発のために市民レベルの交流を活発にしていきたい。

2012年7月7日土曜日

大飯原発がフル稼働すると火力発電所を8基止めるとはなにごとか

7月7日朝日新聞朝刊の記事を読んで本当に腹が立った。


 「関電が管内の節電好調 最大で2割超達成」と見出しがついた記事だ。 「2日から始まった節電期間の第1週が6日、終わった。最も厳しい節電を求められた関西電力管内では、どの曜日もピーク時の最大電力需要が2010年夏を下回り、最大で約2割も減った。10年より最高気温が高い日でも今夏の需要が下回っており、節電意識が浸透してきた結果と言えそうだ。」と書いている。


わたしも昨年にもまして節電に努力してきたのでよかった思った。 しかし問題は記事の結びだ。


 「来週は9日から大飯原発3号機がフル稼働の予定。代わりに燃料費が高い火力発電所を8基止めるが、それでも電気使用率は80%台。翌々週の需給見通しも原発なしで89%、ありなら85%程度になるという。」 


私は目を疑った。関電はこんなシナリオを持っていたのか。


大飯原発の再稼働を巡って国論が二分されている。再稼働を認めた野田首相も、橋下大阪市長も「国民生活を守る」「計画停電を回避する」が理由であった。再稼働を支持する国民も電気が足りないから仕方がないがほとんどだろう。関電も先週6月29日に電力不足による計画停電のお知らせを郵送したばかりではないか。


原発が動けばコスト削減のため火力発電を停止するというのである。大飯再稼働は関電の利益が目的だった。これで電力不足は全くの嘘であることが明らかになった。


 この事態をどう呼べば良いのだらうか。詐欺かペテンか。あまり腹がたって言葉が見つからない。こんなことを政府と大企業がするということを覚えておこう。


 以下のことを要求する。
 政府は原発以外の発電能力をフル稼働させるとともに節電の先頭に立ちなさい。
 関電は再稼働の理由がなくなった大飯原発を直ちに停止しなさい。 計画停電計画を撤回しなさい。
 野田首相と橋下大阪市長はこの経緯と火力発電所停止についてコメントしなさい。

2012年7月1日日曜日

橋下徹氏主演による「計画停電回避のため原発再稼働」との大芝居はどのようにうたれたのか


原発再稼働反対の運動がますます広がりを見せている。再稼働めぐる攻防の中で、大きな役割を果たした大阪市長橋下氏の「豹変」を公開資料で検証してみる。

1、4月13日橋下氏記者会見


 「こんな再稼働は絶対許してはいけない。ストップをかけるには国民が民主党政権を倒すしかない。次の選挙の時に政権を代わってもらう」高らかに再稼働反対・脱原発を打ち上げる。


2、橋下氏の民主党前原誠司氏へのメッセージ



その裏で前原氏にメッセージを送っている。「再稼働が決まるまでの間、脱原発でやらせてもらう」(フライデー6月22日号)最終的には再稼働を容認するがそこまでは脱原発を主張するというものだ。その筋書きは政府も認知していた。
このメッセージの存在の真偽は確認されていない。



3、5月12日政府需給検証委員会

5月12日毎日新聞 「需給検証委:関電に4社融通拡大 5%節電で制限令回避へ
需給検証委員会が認定した電力9社の8月の需給見通し
 政府は12日、今夏の電力需要や供給能力を精査する『需給検証委員会』(委員長・石田勝之副内閣相)を開き、夏の電力需給予測の数値を確定。需給見通しの最も厳しい関西電力への電力融通を拡充するため、10年並みの猛暑でも余裕のある中部、中国、北陸、四国の西日本の4電力に10年夏比で5%程度の節電目標を設定する方向で検討に入った。
 仮に関電管内の電力不足を西日本の4社からの融通や強制力を伴わない節電で解消できれば、大飯原発3、4号機の再稼働をめぐる政府の判断基準の一つ「再稼働の必要性」に疑問符がつく可能性もある。」(5月12日毎日新聞)

 「この厳しい需給状況に対して、根付き始めた節電行動を定着加速させることで、この難局を乗り切らなければならない。このため、政府は、全国レベルでの節電と融通の最大活用、節電目標の設定と対策のとりまとめ、構造的な需給ギャップの解消策、そして、新たなピークカット対策の推進の4つの対策について、迅速かつ着実な実行に全力を挙げるべきである。そのための行動計画を作ることを要請する。」(需給検証委員会報告書5月http://www.meti.go.jp/setsuden/pdf/120514/supply_120514_01c.pdf) 

需給検証員会の結論は全国的な節電と融通で乗り切ろうである。

橋下氏は5月12日13日15日ツィートしているが需給検証員会報告には何も触れていない。

4、5月15日関電と府市エネルギー戦略会議の話し合い

5月15日 朝日新聞・橋下番
「電力需給で新たな動きがありました。関西電力は本日の大阪府市エネルギー戦略会議で、今夏に原発が再稼働しない前提で、供給力不足と節電の新対策を示しました。試算では445万キロワットの供給不足のうち、一連の対策で300万キロワットを改善できるとしています。関電は、政府の需給検証委員会で示した14.9%の電力不足という見込みは変えていません。しかし、大阪府市側が需給改善の上積み努力をした試算を示すよう求めたのに応じて、今回の試算値を出してきました。300万キロワット分が改善できるなら、不足分は5%程度に縮むことになります。」(ツイッター朝日新聞・橋下番 ‏@asahi_hb)

5%不足であれば他地域からの融通で電力不足は乗り越えられると言うところまで話は煮詰まっていた。

5、5月15日の夜 橋下氏と関電会長の非公開会談

関電と府市エネルギー戦力会議の話し合いがあった同じ5月15日橋下氏は関電会長と会談し自分から限定再稼働を提案している。
これについては6月18日付で朝日朝刊が報道し、橋下氏も同18日付のツイッターで弁明している。

5月15日橋下市長と松井知事は森関経連会長(関電会長)と会談
参加者は「関経連会長森氏、大阪商工会議所会頭佐藤氏、関西経済同友会代表幹事の大林氏、鳥居氏(当時は代表幹事就任予定)と、松井知事、僕。それぞれの事務局と一社大手製造業の社長。」関経連会長森氏は関電の会長でもある。
「その時は、政府の電力需給検証委員会の結果が既に出ており15%の不足が確定。これを補う具体案を出せるか色々考えていたところでした。」
「そして本当に電力が足りないのであれば、暫定的な安全判断であればその場しのぎで限定稼働と言うやり方もあるのではないかと提案しました。」(橋下氏ツイッター)

「電力不足」を口実に橋下氏が限定再稼働することを提案したのである。

橋下氏は5月18日と19日にツイートしているが、関電社長と話し合い橋下氏から「夏季限定再稼働」の提案をしたことに一言も触れていない。そして珍しいことに6月4日まで11日間ツイートをしていない。さすがの橋下氏も豹変をどう言いつくろったらいいか考えあぐねたのだろうか。

府市特別顧問の飯田哲也氏は「これ(限定再稼働)を聞いたとき、何でそういう話を持ち出したのか、私には到底理解不能でした。」「『まったく譲る必要はない』と言っていた矢先だったんです。」(飯田哲也 週刊朝日7月6日)と述べている。

6、5月15日非公開会談を知った朝日新聞記者は松井・橋下両氏のインタビューを16日ツィートしている。

「橋下氏、松井知事は昨日夜、大阪市内で関西経済3団体の首脳(関西経済連合会の森詳介会長(関西電力会長)、大阪商工会議所の佐藤茂雄会頭、関西経済同友会の鳥井信吾代表幹事)と会談し、夏の節電や大飯原発の再稼働をめぐって意見交換しました。
松井氏によると、会談では官民一体で節電に取り組み、『経済への影響が大きい』として計画停電は回避する考えでは一致。森氏は『安定供給のために大飯再稼働が必要だ』と理解を求めたが、松井、橋下両氏は『野田政権の手続きの進め方では再稼働に府民の理解が得られない』と答えたそうです。」(5月16日朝日新聞・橋下番ツイッター‏@asahi_hb)

朝日の記者に対してはこのときは、橋下氏が限定再稼働を提案したとは言っていない。

7、5月19日 関西広域連合の委員会で橋下市長、大飯原発の夏期限定稼働を提案

「関西広域連合の中で原発を推進したい意見があって、橋下さんたちが限定稼働の線まで押し戻した」(飯田哲也 週刊朝日7月6日)と言う話である。

事実は確認できていない。
 
8、5月22日 橋下市長・松井知事・古賀特別顧問・飯田特別顧問話し合い

松井氏「電気は足りるんだね」橋下氏「もう足りる足りないという話はモードとして終わったんでね」と言う(飯田哲也 週刊朝日7月6日)
 
この時点でも松井氏は再稼働なしになしで乗り切れると判断し、橋下氏は再稼働容認へ決意を固めていた。

9、6月4日橋下氏ツィート 再稼働容認は計画停電回避のため

「大阪市長として辛かったのが②電力需給のひっ迫性。」「そんな中で政府の電力需給検証委員会の15%不足の数字。これを埋めるためには相当な準備が必要で裏付けが必要。」「今回は大飯が再稼動して事故を起こすリスクと、計画停電になったときのリスクの天秤だ。」「関西の停電リスクは回避させてもらいたい。これで日本全国停電リスクは一応回避できる。」「(大飯再稼働で)日本全体において停電リスクは一応回避された。もう電気が足りないという主張は通らない。」「新しい規制庁ができ、新しい安全基準ができるまで大飯以外は動きません。これは政府が明言しました。」


10、橋下市長が弁明、停電リスク知り「おじけづいた…」

 大阪市の橋下徹市長は8日の記者会見で、関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働反対から容認に転じた理由について、重病患者が生命の危機にさらされるなどの計画停電による被害想定を目の当たりにしたのが要因だったと明らかにした。「停電のリスクを一覧表で見たら、正直おじけづいてしまった」と述べた。(6月9日 スポニチ)


計画停電回避のために大飯再稼働を容認したと言っている。橋下氏は計画停電回避を再稼働容認の口実にしている。




11、6月19日 飯田哲也 特別顧問辞任


事実は自ら明らかだ。節電と他地域からの電力融通で電力不足は乗り切れるというところまで話は進んでいたのに、計画停電回避のため原発再稼働不可避との大芝居がうたれたのである。誰が台本を書いたのかも、次第に明らかになってくるだろう。