Translate

ラベル その他 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル その他 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2010年1月1日金曜日

子宮頚がん予防のためヒトパピローマワクチンをうけましょう

昨年秋、子宮頚がんワクチンがようやく日本で認可されました。すでに世界100カ国で実施されているワクチンです。ぜひ多くの方に知識をひろめ接種を勧めたいと思います。 国立がんセンターのデータによると一生のうちにがんにかかる確率は男性54%女性41%です。実に2人に1人ががんにかかります。がんで亡くなる確率は男性27%(4人に1人)女性16%(6人に1人)です。すべての人にとってがんの予防と治療が重要な課題になっています。
現在子宮頚がんは年間7千人から8千人がかかり、2千人から3千5百人が死亡しています。30歳から40歳に多いですが、最近20歳代に急増していることが注目されています。
子宮頚がんはヒトパピローマウイルスが性交を通じて感染し発症することがわかっています。全女性の 70~ 80%が一度はヒトパピローマウイルスに感染し、そのうちの一部の女性が持続感染状態となり、さらにその一部の方が子宮頸がんになります。ヒトパピローマウイルスは100種以上の型がありますが、今回認可されたワクチンはそのうち頚がんの原因の7割をしめている2種類のウイルスに効果があるものです。子宮頚がんはワクチンで予防できる唯一のがんと言われています。
産婦人科学会と小児科学会はワクチンが普及すると頚がんの発生を大幅に(70%)減らすことができるとして広く接種を呼びかけています。対象は11歳から14歳の女子、そしてワクチンを受けることのできなかった15歳から45歳までの女子です。接種方法は6ヶ月間に3回です。費用は現在のところ全額自己負担で3-4万円かかります。先進国約30か国ではワクチン接種に対する公的支援が行われています。是非日本でも公費負担を実現したいです。
ワクチンをうってもがんになる可能性はゼロではありません。20歳以上の女性は2年に一回定期的に健診を受けることが引き続き大切です。
日本ではヒブワクチン・新型インフルエンザワクチンそして今回の子宮頚がんワクチンのように、効果のあるワクチンの認可の遅れ、接種費用の全額自己負担という国際的にみると非常識な状態が続いています。市民が学習をすすめ力を合わせて健康をまもる運動を進めましょう。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

2009年12月10日木曜日

阪神赤星憲弘選手は公傷である。阪神がどのような対応をするのか世間は注目している。


12月9日、阪神対ガース赤星憲弘選手が引退を発表した。912日の横浜戦の守りで横跳びした際に、身体をグランドに打ちつけ中心性脊髄損傷を負ったためである。医師からは「今度やったら最悪の場合、命にかかわる」と言われたとのことである。引退の決断は妥当なものだと考える。引退後はこれまでの実績に負けない第二の人生を切り開いていかれると確信する。ご苦労様でした。

中心性脊髄損傷とは、変形性脊椎症や脊柱管狭窄症が基礎にある方が外傷により脊髄に急激な圧迫が加わり脊髄の中心部をやしなう脊髄中心動脈の血流が一時的に遮断され脊髄の中心部が壊死した病態をいいます。脊髄中心部には上肢にいく運動神経が集まっているので、下肢より上肢につよい運動麻痺・痛み・ビリビリするような両手や手の痺れ等が出ます。

詳細はわかりませんが、赤星選手は脊椎管狭窄症をもっており比較的軽い外傷で脊髄損傷を起こしやすい状態にあり今後強い外傷を受ければ横断性脊髄損傷を起こし四肢麻痺や呼吸停止になる可能性があると診断されたのであろう。プロ野球選手を引退するのは妥当な判断と考える。

私が気になるのは、阪神タイガースが引退に当たり赤星選手をどう処遇するのかという点である。

報道によると阪神球団の依頼により「07年には万が一の場合にも球団の責任は問わないと両親が一筆書いた」(1210日朝日新聞)とのことである。今回の引退会見に先立っても、現役続行を希望する本人に対し球団側から、「引退した方がいいんじゃないか」と言ったそうである。(赤星憲弘HPhttp://www.redstar53.com/)球団としては赤星選手の怪我には責任をとりたくないと一貫した意思が表明されている。

しかし、阪神球団は09年まで赤星選手と契約し彼の全力を投入したプレーを期待した。そして912日の公式戦で脊髄損傷を起こす事故は起こっている。明らかに公傷である。この事実は消し難い。

「責任は問わない」という念書があれば、公の業務で負傷をしたものを「引退した方がいいんじゃないか」と言って契約打ち切りができるのか。このような念書が有効なのか。阪神球団が引退に当たり赤星選手にどのような対応をするのか注目している。誠意ある対応を期待する。



http://redstar53.tblog.jp/trackback/238815