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2012年1月18日水曜日

なぜ松井大阪府知事は咲洲全面移転に固執するのか



「大阪府本庁舎、三たび咲洲移転案 橋下前知事は断念」(2012116日朝日新聞)には驚いた。

「大阪府の松井一郎知事は15日、咲洲(さきしま)庁舎(旧WTC、大阪市住之江区)に庁舎を全面移転し、現在の府庁本館(同市中央区)は近代美術館として活用をめざす意向を表明した。(中略)咲洲全面移転は昨夏、前知事の橋下徹・大阪市長が断念したが、松井氏は今後、安全と判断できれば9月府議会にも移転条例案を提出する。」(同)

昨年夏、大阪府は津波の予測を従来の予測の2倍6メートルに引き上げ大阪湾岸が津波で水没すると予測し避難対策の策定を開始した。咲洲は津波で水没すると予測されている。一方、大手前庁舎は水没から免れるとされている。

咲洲は津波の被害だけでなく、地震による液状化と咲洲庁舎のような高層ビルの長周期振動が課題とされている。その咲洲に全面移転したいとの願望を松井知事が持ち続けているに驚いた。中央防災会議が咲洲は安全だと太鼓判を押すとの感触を得ているのだろうか。かつての原発のような安全神話を、咲洲で再現するのは極めて難しい。この話を蒸し返せば、危険で使いようのないWTCを平松大阪前市長から買い取った橋下前府知事の失策を府民が思い出すだけで、彼らにとっては藪蛇になると思う。

ではそのようなリスクを冒しても咲洲全面移転をしたいのだろうか。それは咲洲開発で利益をうる勢力の圧力があるからだ。それは咲洲に不動産を有する大手企業、そして今後の大型公共事業を渇望するゼネコンに違いない。

数十年以内に必ず起こるとされる「東海」「東南海」「南海」の3地震その危険の真っただ中にある咲洲。その開発をいくら夢見ても、果たせない夢である。府税市税を減免しても安全性が担保できない地域に、まともな外国企業が来るはずがない。来るのは移転のための補助金をかすめ取ろうとする禿鷹のような企業が、短期だけ来てまた出ていくだけだ。

昨年の3月11日津波の光景は忘れることができない。被災地では高台移転について真剣な議論がされている。あのような津波が大阪を襲えば咲洲庁舎は津波で孤立することになる。

松井知事に聞きたい。「あなたは東日本大震災から何を学び、どう考え方と行動が変わったのか」と。

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