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2011年10月1日土曜日

御堂筋に美しいヤブランが咲いています



御堂筋を車で走っていて銀杏の根元に紫色の花が咲いているのに気がついた。今年の春先に阪神高速環状線の大渋滞にあって以来、御堂筋を走ることにしている。一般道を走ると溝の中を走るような高速と違って季節の変化がわかって楽しい。御堂筋はイチョウで有名だ。銀杏はどうかと気をやりながら走っているとイチョウ並木の足元に紫色の花が咲いているのに気がついた。清楚な紫色が心に残った。大阪という喧騒の街にふさわしくないというか、こんなところに咲いてくれてありがとうと言いたい感じの花だ。信号待ちでよく見ると、花は穂のように咲いており、葉は濃い緑色で、クリーム色の縞斑が見られた。ぜひ名前を知りたいと思って携帯で写真を撮った。

早速、草花博士の友人に写真を見せた。「これはヤブラン(藪蘭)です」と答えた。「ユリ科の植物で、山野の藪に自生し、葉が蘭に似ているのでヤブランと呼ばれています。園芸でよく栽培される植物で、日の当たらないところでも育ちます。御堂筋にもありましたか。花壇の縁取りやグランドカバーなどに広く使われています。」

人の言うことをにわかには信じない主義の私は、ネットで調べてみた。確かにヤブランだ。さすが草花博士だ。ヤブランはありふれた花でそれを知らない私のほうが無知なのだろう。ヤブランの花期は8月~10月だそうだ。そうするといつからヤブランは咲いていたのか。前から咲いているのに私は9月の末にようやく気付いたのだろうか。「心焉に在らざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食らえどもその味を知らず」(「大学」)そんな日々を私は送っているということだろうか。

日々の生活・仕事に追われ、関心が目先のことに集中し、既成の枠組みで思考し、多くのことを見落とし聞き落しているのだろう。ヤブランの花言葉は「忍耐、隠された心」だそうだ。辛い状況で耐えている人のことに気づかないで日常的に無視しているのかもしれない。余裕をもって、心の感度・感受性をあげることが必要だ。これからは「昨日と違う何かがないかと」と好奇心を持って生きていきたい。

ともあれ美しいヤブランの花に気づけてよかった。

1 件のコメント:

  1. 今、御堂筋にこれ、咲いてますね。ラベンダーかと思ったのですが連れがこれはラベンダーではないと言うので私も携帯で写真を撮り、ネットで調べているうちにここにたどり着きました。
    ヤブランというのですか!初めて聞いた名前ですがたしかにこの花です。同じ事を疑問に思っている人がいて、うれしかったです。ありがとうございました!

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