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2011年10月8日土曜日

橋下徹知事の「成果主義」は成果主義と似て非なるもの 教育基本条例は白紙撤回を


橋下知事と大阪府教育委員との議論がおこなわれ注目を浴びている。この議論の中で橋下知事は、教育基本条例案が提案する「人事評価」は民間のどこでも行われていることだと主張した。しかし橋下氏の「人事評価」は民間で行われている「成果主義」とは似て非なるものである。また民間の「成果主義」そのものが、成果が上がらず反省の対象になっている。

野村総合研究所の「経営用語の基礎知識(第3版)」によると、成果主義とは「人事評価の際に、従業員の労働意欲や潜在能力よりも、仕事による成果を重視する考え方。」である。「人事評価は、企業が従業員に期待する人材像・役割を示すものです。成果主義は、従業員が能力を十分に発揮して成果を上げることを重視します。」すなわち成果主義は「仕事による成果」で人事評価しようというものである。

一方橋下知事の提案する「人事評価」は「授業・生活指導・学校運営等への貢献を基準に、教員及び職員の人事評価を行う。人事評価はSを最上位とする5段階評価で行い、概ね次に掲げる分布となるよう評価を行わなければならない。S5%A20 %B60 %C10 %D 5%」(教育基本条例案第19条)すなわち「成果」を評価するのではなく「順位」を評価しようと言うのである。どんなに「成果」をあげても競争で負ければ順位は低くなり評価は下がるのである。ましてや2年連続最低のDランクになれば免職を含めた処分の対象にするとは前代未聞の暴論である。これは成果主義ではなく競争主義である。橋下知事は優勝劣敗がお気に入りなのだ。こんな人事評価をしている民間はどこにもない。弁護士法人橋下綜合法律事務所がこの競争主義人事評価をしているならその成果を開示してほしい。

さらに成果主義は反省期にはいっている。「成果主義は成果へのモチベーションを高めることができますが、成果の上がりやすい仕事とそうでない仕事との不公平や、将来の環境変化に対応した人材育成という視点からは万能薬ではありません。また、結果のみを重視することは、目標達成には必ずしも有効ではありません。」(野村総合研究所の「経営用語の基礎知識(第3版)」)成果だけの評価でいいのか。成果はだれが客観的に公正に評価できるのか。どんな評価項目と評価尺度を持つべきか。検討すべき課題は山積している。成果主義が逆に職員のモチベーションを下げたり、職員相互の仲間意識を阻害したりする結果がでている。また評価に要するコストも問題である。成果主義は成果があがらず反省期に入っている。「評価主義は民間のどこでもやっている」とは民間の実情を知らない机上の空論である。

2 件のコメント:

  1. 昔のカイシャは、社員間でのスキルの伝達・教育がスムーズ(チームで成果をはかるため)なことが「強み」だったのに、今は…

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  2. 弊blogに、この記事を、blog名、URL明記で転載させていただけませんか?
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    堺からのアピール事務局・前田純一
    QYD04504@nifty .com

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