Translate

2012年2月8日水曜日

従軍慰安婦の少女の像はウインドブレーカーを着、ひざ掛けをして座っていた


 24日ソウルを訪れた機会に従軍慰安婦の像を見て来た。

20111214日ソウルの日本大使館前の路上に従軍慰安婦の少女のブロンズ像が設置された。像は韓国の民間団体「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会」が設置したものだ。同会は元慰安婦への賠償と謝罪を求めている。

ソウルの日本大使館は光化門の南、世宗大通りを少し南に下がり東に入ったところにあった。大使館を警備する警察の車が数台止まり、制服警官が警備していた。像は大使館の正門の前の公道に椅子に座った形で設置されていた。写真のように椅子に座り、ひざ掛け・手袋姿だった。新聞で見ていた姿とずいぶん違うので一瞬目を疑ったがしばらくしてこれが慰安婦像だと理解できた。ソウルは雪が積もる寒さだった。誰かがウインドブレーカーを着せひざ掛け・手袋をつけたのだろう。

警備をしている警察官に「少女像の見学者は多いですか」と聞くと、「韓国人は多いが、日本人はほとんどこない」と言われた。西大門刑務所でガイドは「韓国人は少女像に関心がない」と答えた。私が訪れた時も土曜日の午後だからか大使館周辺は一般人の姿は一人も見なかった。韓国中がこの像で沸き立ってはいないようだ。

従軍慰安婦についての日本政府の見解は199384日の河野内閣官房長官談話(当時)に明確に示されている。この見解は以降現在に至るまで歴代政府が継承している。
「今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。」「いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。」

この見解が韓国人のみならず日本人に十分に知られていない。日本政府は伝える努力をする必要がある。日本へ帰る飛行機は買い物目的の女性が8~9割占めていた。この人たちが自分たちと同年代の少女の慰安婦の像を見学され過去の歴史から学んでくれるといいなと思った。



0 件のコメント:

コメントを投稿