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2009年11月12日木曜日

小児の新型インフルエンザワクチン接種は集団接種方式で

季節性インフルエンザワクチン接種が一山越えてきた。
今月中には供給されたワクチンの接種が完了する。
いまでも電話での問い合わせが多い。
今年は例年の75%の供給なので、接種対象者を65歳以上の方と医師が必要と認める人に限定して接種した。
65歳以上の方では、昨年まではワクチン接種してこなかった人が今年接種されるケースが増えた。
新型インフルエンザの流行でワクチン接種への関心が高まったことの反映であろう。

これからはいよいよ新型インフルエンザワクチン接種である。
しかし現在の時点ではワクチンがどれぐらい供給されるか皆目わからない状態である。
新聞報道と現場への供給の実態との乖離がある。
自治体のホームページでワクチン実施機関が公表されているので、当院にも問い合わせが殺到している。
しかしワクチン供給のめどが立たないので接種の予約をとることができない。
予約窓口は閉鎖したままである。

当院ではようやくかかりつけの患者で最優先接種対象の方のリストアップを開始している。
ワクチン供給が開始されれば最優先対象の方に直接連絡をさしあげ予約をとる計画だ。
政府の提示するスケジュールで実施できるか不安である。

持病を持たない小児を含めた小児のワクチン接種の前倒し実施が決定されている。
小児の罹患が圧倒的に多いので当然のことである。
新型インフルエンザへの不安が強いので、季節性ワクチンよりかなり多い方が接種を希望されると思われる。
第一線の医療機関のみでそれがやりきれるか疑問である。
すでに現場では発病した患者が殺到している。
それに対応することに忙殺されている。
それに加えてこれまで経験のないワクチンの多数接種をやるのは困難である。
もちろん患者とワクチン接種希望者が接触する機会を作っては絶対にいけない。
これでは希望してもワクチン接種をしてもらえない子供が続出すると予想される。
従前の保健所・幼稚園・学校その他で行う集団接種でしか短時間に多数の方に接種することはできない。

もちろん強制接種ではなく、任意接種の原則は守ることが前提である。

新聞報道によれば政府は小児を除き一回接種の方針をようやく固めた。
ワクチン接種方法も現場の意見をよく聞いて決断されることを希望する。
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