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2009年10月17日土曜日

韓国光州訪問

韓国の光州に行ってきました。光州事件の現場に立ちたいと思ったからです。光州事件とは80年5月、韓国全斗煥軍政下の光州で起きた民主化を求める運動と軍事政権による弾圧のことです。
200人以上の民衆が虐殺された現場に立ち、「歴史の流れの中で自分も生きている」との感慨を持ちました。当時高校生で市民軍に参加した人たちと会いました。戒厳軍が無差別に市民を殺害するので、やむにやまれず市民軍に参加し銃を持ったが一発も発砲できずに逮捕され、国家反逆者として軍事裁判にかけられ投獄された話を聞きました。
朝日新聞の縮刷版を見ると事件の記事が80年5月だけで144本あります。でも私には記憶がありません。当時私は医師になりたてで勉強に精をだしていました。「また軍事独裁政権がやっている」と思ったぐらいだったのでしょうか。
今も戦争や貧困等々多くの情報が発信されています。しかし私にもいくつもの課題・困難があります。そのために、関心の範囲を狭めて情報から目をそらしていないか。情報の向こう側にいる生身の人間と共感できる想像力を欠いて、画面や紙の上の知識にしていないか。常に自戒したいと思います。普通の市民の共感と連帯こそが平和な世界をつくると考えます。

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