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2009年10月17日土曜日

南京事件の現場に立って

 南京に来ています。
南京虐殺事件の現場に立ちその3次元的位置を体験したかったからです。
多くの避難民が逃げ込んだ安全区、安全区主席のラーベ氏の自宅、多くの女子を収容した金陵女子文理学院、虐殺の主な現場である揚子江河畔の下関等々に行きました。
また虐殺現場の一つに建てられている「侵華日軍南京大虐殺遭難同胞紀念館」を訪問し展示を見ました。
展示の数は非常に多く、半日では見学しきれませんでした。
写真は発掘された遺骨の展示の一部です。

紀念館では館長の朱成山さんと自身が12歳の時に日本軍のレイプにあった張秀紅の話を聞かせてもらいました。

朱館長は「(多くの日本人に)ぜひ南京にきて展示を見てほしい、話し合いたい。『虐殺はなかった』と言う人も歓迎です。」と述べられました。
また「数年前中国の各地で反日デモがあったとき南京ではデモが起こらなかった。これはこれまでの南京事件に関する交流を通じて、過去を反省し日中友好と平和を願う日本人が多くいることを南京市民が知っているからです。」と言われました。

張さんは84歳の女性で当時南京城外に住んでおり日本軍がやってきて農民である父親は兵士の疑いがあるとして殺され、自身も4度にわたりレイプされた体験や目撃した虐殺のいくつもの様子を話されました。「若い人は今後このような戦争は起こさないように、これからは友好的につき合いたい」と述べられました。

わたしのまわりにも「南京虐殺事件はほんとうにあったのでしょうか」と言う人がいます。
事実を知ることが大切です。
何冊かの本を読み、なかったという人の意見を含めてよく知り考えることが必要です。
「よくわからない」ではすまされない問題です。
現実に加害者と被害者がいるのですから。
日本人の、事実にもとずく歴史認識なしには今後の東アジアの平和と友好はありません。
ぜひ南京を訪問されることをおすすめします。

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