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2009年10月17日土曜日

大阪空襲訴訟支援

 大阪空襲訴訟原告団結成集会支える会発足の集いに参加しました。原告の一人の方が私の外来に通院されている方で、その方からお誘いを受けたからです。
11月24日大阪市立中央会館で行われました。「太平洋戦争末期、大阪の街が火の海となった大空襲から63年。体や心に傷を負い、苦難の人生を強いられてきた空襲被災者と遺族が手を携え、戦後、何ら援護策を取ってこなかった日本政府を相手に『謝罪』と『補償』を求める集団訴訟を12月8日起こすことになりました。残りの人生が長くない私たちにとって、苦渋の選択です。」(大阪空襲訴訟を支える会入会お願いより)18名の被災者が訴訟に参加されます。集会では原告から被災の様子と戦後の苦難の人生の一端が紹介されました。「ヨーロッパ諸国では民間被災者に対しも救済措置をおこなっているのに対して日本政府は、民間の一般戦争被災者に対して『国と雇用関係がなかった』とか被災者があまりにも多く押し並べて誰でもが被災者だったいわゆる『受忍論』との理由で一切の援護を拒否している。」(同上)今回の訴訟はこの国に対する訴訟である。同様の訴訟は07年3月東京でも行われています。
一般人に対する無差別爆撃は明らかに戦争犯罪です。アメリカの人道に対する罪は今後も追及していく必要があるのは当然です。しかし日本国政府がアメリカに宣戦布告をし、国民を戦争に動員し、敗戦の惨禍を招来しました。さらに戦後戦勝国アメリカに対しては一切の請求権を放棄し、民間の一般戦争被害者に対しては救援を放棄してきました。国の責任は重大です。原告たちが「司法に訴えてでも、国に謝罪と補償を求めることは、金銭の問題だけではなく、戦争被害者が『人間としての尊厳』取り戻し、再び悲惨な戦争をさせないための闘い」(同上)です。
20世紀以降の戦争はすべて一般人を殺戮する戦争です。今やあらゆる兵器の標的は民衆です。その民衆を守ることは、「民衆を守るという口実で民衆を殺す」戦争や武器ではなしとげられません。日本国憲法の精神にのっとり戦争を未然に防ぐために、日本政府と国民がなすべきことは山積しています。その前提として過去の戦争被害の事実をみとめ被害者の救済をしなければなりません。大阪空襲訴訟を進めることは平和憲法を活かし平和をつくるための大きな力になります。長い運動になるかもしれませんが、大阪空襲訴訟を支援していきたいと思います。

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