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2009年10月17日土曜日

麻生首相の社会的常識

 麻生発言に多くの医師は腹を立てている。 今日の医局の朝礼でもその話でもちきりだった。「力が抜けた。せめて連続32時間勤務や昼ごはんも食べずに働いている医師たちに気遣いや激励の言葉がほしい。」「私が麻生さんの経営する病院の医師であったら、直ちに辞表を提出して病院を辞めます。」「麻生病院の医師の今後の動向が注目だ。」等々。
麻生首相は「医師は社会的常識がかなり欠落している人が多い」と発言し、翌日撤回した。医師に社会的常識があるのかどうかは医師が弁解することではない。その当否は事実に沿って検証していただければよい。しかし私は、そんなことを言う政治家の方が社会的常識を欠落していると思う。医療崩壊の渦中で医療現場から立ち去りたいと思っている医師が少なくない今、そんな発言をするのは「空気が読めないと奴」と言わざるをえない。トップリーダーが一度発言した発言を撤回すれば済むと思っていることこそ社会的常識に外れているのではないか。 
医療崩壊という現実を招来したのは医師養成数を削減し、社会保障費を毎年削減してきた政府にその責任がある。そのことを首相が自覚していないことが問題だ。主義主張を超えてこれまでの医療政策を中止し、医療再生の政策を実践する必要があると考える。 

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