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2009年10月18日日曜日

強いられた死を拒否しよう


日本では自殺者が急増しています。
今年は4万人を超える見込みです。
17か月にわたり戦われた日露戦争では88千人が戦死しました。
それと同規模の死者数です。
大阪では毎日5人から7人の方が自殺しています。
異常な事態です。

自営業者の方は3200人(20年)自殺しています。
私が診察室で業者の方から話を聞いて驚くのは、みんな労働基準法とは無関係に必死の長時間過密労働をされていることです。
従業員の給料を払い続けるため、資金を返済するために必死で働いています。
しかしこの弱音を吐かずがんばることが問題なようです。

私も「このまま死んだら楽になる」、ホームに入って来る電車を見てそう思ったことがあります。
研修医時代二日続きの徹夜の泊まり込みの後、家に帰る地下鉄のホームでした。あまりに疲れたからです。

無理な働き方は今の社会のシステムから強いられたものです。
無理な働き方が自殺を引き起こすのです。
斎藤貴男は自殺を自ら選ぶ死ではなく「強いられた死」と呼んでいます。
利潤のためには人を死に追いやっても意に介さない市場原理主義がその元凶です。
そして弱音を吐けないのは「自己責任論」にマインドコントロールされているからです。

「助けてほしい」と声を上げること。
そして助けを求める声には援助の手を差し伸べること
それが必要です。
力を合わせて人に死を強いる社会システムを変えていきましょう。

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