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2009年10月17日土曜日

拝啓 渡辺捷昭トヨタ自動車社長殿

 私は病院に勤務する医師です。
トヨタが計画している非正規労働者の雇い止めを撤回していただきたくメールを送ります。


私の愛車はプリウスです。現在の車は2代目です。
それ以前もカムリを2代にわたって乗りました。
その前は他社の車に乗っていましたが、この4台一回の故障もなく貴社の車の性能に高い信頼を寄せています。また海外に旅行をした時、トヨタの車をはじめ日本車を見つけるとうれしく誇らしくなる日本人の一人です。
また新たな技術開発をされ高品質な車を提供されることを期待しています。


しかし今回、貴社が経済危機の影響を受けて減産を余儀なくされ、その対応策として「派遣切り」や「期間工切り」を推し進める一方で、株主配当や内部留保にはいっさい手をつけないと報道されています。大変な失望と怒りを感じています。


トヨタは名実ともに日本のリーディングカンパニーです。
そのトヨタが率先して、大量の失業者を出すこと、日本のその他の企業の選択する流れを決めることになります。
大量の失業者が出れば、国内の購買力は地に落ち、日本の経済と社会は壊滅的な打撃を受けることになります。


トヨタが一企業の「利益」だけを考え、日本の経済や国民生活を省みないならば国民のトヨタに対する信頼はなくなります。
キャノンが法を無視した偽装派遣をしたことで「キャノンのカメラはもう買わない」との声が上がっていることをご存じありませんか。
不買運動が起きなくても国民生活が破綻すればトヨタの国内売り上げは今以上に低下することは明らかです。
トヨタが日本の大企業の先頭に立ち、国内購買力を維持するため国民の雇用は守る立場で、経済危機に取り組む模範を示されることを要望します。


トヨタは豊田佐吉氏の豊田綱領の中で「温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし」と謳い、従業員を大切にすることを社風としていきました。
またトヨタ行動指針では「トヨタは、私たち全員が安心して働き、生活できるよう、雇用の確保と労働条件の長期安定的な維持向上を可能とすべく、業績向上に努力すると共に、一人ひとりが活き活きと働きやすい環境づくりに努めています。」として雇用の確保を明確に打ち出しています。
さらに現在の取締役相談役である奥田碩氏はかって、「従業員のクビを切るなら経営者は腹を切れ」、『「リストラすれば株価は上がる」は大間違い!』と述べられ多くの人々の称賛を受けています。
このようなトヨタの伝統と精神に照らして今の非正規労働者に対する対応はどうなのか再度検討していただきたいと思います。


トヨタは一企業でありますが、トヨタの動向はそれにとどまらない影響を日本国民にあえます。
企業の社会的責任を果たされることをお願いして筆を置きます。
よろしくお願いします。

敬具

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