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2009年10月25日日曜日

JR福知山線事故の真の原因がここに「電車運転士の労働と眠気」(重田博正著)

JR西日本と国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現・運輸安全委員会)委員の調査情報漏洩が明らかになった。
JR西日本が福知山線事故に真摯に向き合い、被害者に謝罪と事故原因の究明そして再発防止をする資質を持っているのかについて疑念が広がっている。
そして事故調査委員会が作成した調査報告書に対しても不信が生まれている。

そんな今、097月に出版された重田博正著「電車運転手の労働と眠気」(文理閣)を多くの方が読まれること推奨する。http://www.amazon.co.jp/電車運転士の労働と眠気―JR福知山線事故が提起する安全の条件-はたらく人々のいのちと健康-重田-博正/dp/4892595977/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1256464572&sr=8-1

重田は大阪民医連社会学研究所の主任研究員で事故直後の0511月~12月に実施した国労近畿地本所属の労働者63名の勤務中の眠気調査を行った。
本書はその調査をもとに書かれている。

調査の結果は以下の様である。
最近一カ月の乗務中の眠気
ほぼ毎日 22% 週23回 27% 週1回 21% 月23回 21% ない 2%
過去1年、眠気によるミス・ヒアリハット
あり 59% ない 33% 無回答 5
そしてその乗務中の眠気は前野勤務して事業所に泊まり翌朝勤務する、明け勤務に集中している。
夜間勤務から就床まで30分未満が最多
睡眠時間は4時間台が最多
起床から明け勤務開始までは30分以下が最多

明け勤務の眠気の原因は労働者の生理を無視した労働条件による睡眠不足と断定している。

事故の当事者の運転手も明け勤務で事故を起こしている。
睡眠不足の状態で伊丹駅でのオーバーランを起こし、処分を怖れパニック状態になり事故へ突入したと思われる。

重田は利益至上主義のJR西日本の労働条件による多発する眠気が事故を引き起こしたと断じている。

重田は乗務中に列車運転手が眠気を感じる労働条件を改善しなければ、再び事故は起こる可能性がある。
国による列車運転手の労働時間規制を行う必要があると提言している。

あなたの乗っている列車の運転手は運転中に眠気を感じながら運転しているかもしれない。
ぜひ読まれたい。

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