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2009年10月17日土曜日

9回目の近畿水俣病健診

「どうしてこれまで健診を受けなかったんですか」
「自分が水俣病とは思わなかった」
健診をするたびにいつも受診者とかわす会話である。
視野が極端に狭くなりまわりが見えない状態になっていてもそれが水俣病によるものとは考えない。
手足の感覚が鈍くなってケガをしても目で見るまでは気がつかない。
それも年のせいと思う。
内心はひょっとしたらと思っているが、自分が水俣病とは考えたくない。
それがほとんどの健診受診者のこころの内だ。

5月31日、9回目の近畿在住者の水俣病検診をした。
今回は15名受診ですべて水俣病と診断された。
9回合わせて223名が受診し188名(84%)の水俣病が確認された。
毎回これでそろそろ近畿でやる健診は終わりかなと思っているが健診の予約待ちはまだまだある。
チッソの引き起こした有機水銀汚染の被害の広がりの大きさに驚かされる。


体調の不調を抱えながら正しく診断されずに暮らしている人だまだまだたくさんいる。
国と自治体が汚染地域に居住歴のある人々の全員の健康を調査し、被害者を発見し、その人たちの救済を早急に行うことが必要だ。

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