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2009年10月17日土曜日

自分の残された命と通り魔殺傷事件

7月で60歳になった。
あと何年生きられるのか、あと何年医師として働けるのかと考える。
生きられるのは10年か長くても20年、医師としては5年か10年という気がする。
日にちにすると3650日か7300日の余命と言うことである。
限りある命だから、したいことの優先順位を決め一日を大切に生きて行きたい。
今、医師として診療できている喜びをかみしめ、患者さんに感謝したいと思う。

通り魔殺傷事件が08年14件と多発している。
「仕事も金もなく、人生に嫌気が差した。八つ当たりしたくなった。」と自分の怒りを他者に向け、自ら破滅の道を選ぶ人がいる。
そしてその背後には、怒りを自分に向け自らの命を絶つ人が11年連続で3万人超もいる。
限りある命なのにその命の喜びを味わえない。
この日本の社会の現実を何とかしなくてはならない。

私が60年生きてきた日本の社会がこの状況にあるのだから、自分に責任がないとは言えない。
少なくともこの社会の構成員なのだから関係ないとは言えない。
そして大切な子供たちがここで生きていくのだから、この社会の現実から逃げずに立ち向かいたい。
若い人が未来に希望が持て、命を大切に思える社会をつくるためにも自分の残された日々を使いたい。

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